7月16日 講師生配信 / 7月17日~18日 録画再配信
Python×ラズパイで初めての量子コンピュータ
~プログラミングから量子ビット/重ね合わせともつれ合い/線形代数の基本,
Qiskitと実習キットを使った演算まで(設計データ一式付き)~
講師:漆谷 正義 / 主催:マルツエレック / 企画:ZEPエンジニアリング
タイム・テーブルと申し込み
お申込みは,マルツエレックの通販ページで行います.下記スケジュール表のボタンを押して,コースの選択や必要事項の入力をお願いいたします.
QBITカリキュレータの設計データ一式付き
- ガーバ・データ(基板製造用データ)
- BOM(部品リスト)
- 回路図
- 量子ビット・カリキュレータ基板の組み立て手順
- サンプル・プログラム
本セミナでは,マルツエレック株式会社のプリント基板製造・実装ワンストップ・サービス「プロトファクトリー」の紹介も行います.本サービスに関するお問い合わせは,マルツエレック株式会社までお願いいたします.著者,およびZEPエンジニアリングにお問い合わせいただいても返答いたしかねます.
お申込み前にご理解いただきたいこと
- セミナは事務局が提示するスケジュールどおりに進行させていただきます.すべての質問に対応できなかった場合は,追って回答メールをお送りいたします.
- パソコンにオンライン会議システム“Zoom”をインストールして,その操作に十分に慣れておいてください.
- Windows パソコンの基本的な操作ができない方はお申し込みをご遠慮ください.
- 本セミナでは,マルツエレック株式会社のプリント基板製造・実装ワンストップ・サービス「プロトファクトリー」の紹介も行います.本サービスに関するお問い合わせは,マルツエレック株式会社までお願いいたします.著者,およびZEPエンジニアリングにお問い合わせいただいても返答いたしかねます.
学ぶこと
本セミナは,ラズベリー・パイ&量子ビット電卓「QBITカリキュレータ」および量子コンピュータ向けソフトウェア開発キット「Qiskit」を使った量子演算の実演を交えながら,量子コンピュータの基本について学びます.学ぶ内容は,1~2ビットを対象とした量子演算です.
量子コンピュータは,量子力学にもとづいたハードウェア,量子アルゴリズムにもとづいたソフトウェアで成り立ちます.いずれも,理解が難しい分野です.
量子コンピュータは,最終的には,与えられた課題に適した量子アルゴリズムを考え出すこと(量子プログラミング)が目標です.そのためには,基本となる量子演算に慣れることが大事です.
量子演算は,従来の論理回路のゲート動作に相当し,量子ゲートと呼ばれます.これを1つまたは複数の量子ビットに作用させて量子演算を行います.量子演算は,逐次的に実行するので,演算キーを押しながら実行することもできます.したがって,演算キーと量子ビットに相当するLEDを搭載した基板があれば,量子演算を模擬できます.
【第1部】量子コンピュータの基礎知識
(1)量子コンピュータでできること
- 量子は何に使えるのか
- どのような未来が待っている?
(2)量子ビットとは
- 1と0とビット
- 量子ビットと位相
- ビット操作
- 重ね合わせともつれ合い
(3)線形代数のおさらい
- 虚数と複素数
- ベクトルと行列
- 内積
- ブラとケット
- エルミートとユニタリ
- 回転ゲート
【第2部】QBITカリキュレータの製作
(4)QBITカリキュレータの回路解説
- 部品と取り付けとはんだ付け
(5)ラズベリー・パイの準備
- Qiskitのインストール
- Qiskitで量子演算を実行する
- Pythonプログラムのインストール
(6)QBITカリキュレータの動作チェック
- ボタン操作の確認
- LED動作のチェック
- 位相の表し方
【第3部】量子演算と量子シミュレーション
(7)量子演算の演習
- X,Y,Z演算
- S,S†,T,T†
- アダマール演算
- 制御NOT
- 量子もつれ合い
- 1+1を計算する
(8)量子アルゴリズムへの応用
- Groverの探索アルゴリズム
受講対象
- 量子コンピュータに興味を持っているコンピュータ技術者
- 量子演算が理解できずに困っている初心者の方
- 量子情報を学んでいるが,とっつきにくいと感じている方
- ラズベリー・パイやPythonを使って量子電卓を作ってみたい方
あると望ましい予備知識
- ラズベリー・パイやPythonの基礎知識(初心者レベルで可)
- 高校数学
講演の目標
- 量子コンピュータの概要を理解できる
- 量子演算を体感的に学ぶことができる
- ラズベリーパイとPythonの応用知識が深まる
- 線形代数の理解が深まる
- Qiskitによる量子シミュレーションの糸口がつかめる
講師紹介
略歴
- 1971年 神戸大学大学院理学研究科修了
- 1971年 三洋電機株式に入社.レーザ研究,レーザ応用機器開発に従事
その後,ベータ,VHSビデオ開発,ディジタルビデオ・カメラ開発に従事 - 2009年 大分県立工科短期大学非常勤講師
- 2012年 西日本工業大学非常勤講師
- 2017年 大分大学工学部非常勤講師
主な著書
- 作る自然エレクトロニクス,CQ出版社
- ディジタル・オシロスコープ活用ノート,CQ出版社
- 抵抗&コンデンサ活用ノート,CQ出版社.
- 電子工作で始める量子コンピュータ,Interface,2019年3月号,CQ出版社.