USB半導体チェッカを動かす実習の準備
実験キットで学ぶ初歩電子回路設計
ドライバとソフトウェアの準備
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図1 VOD教材「実験キットで学ぶ初歩の電子回路設計」に付属するUSB半導体チェッカを使う前に,電源供給や接続環境を確認する.画像クリックで動画を見る.または記事を読む.[講師]善養寺 薫(ディスクリテック) 詳細:[VOD/KIT/data]実験キットで学ぶ初歩の電子回路設計 |
[VOD/KIT/data]実験キットで学ぶ初歩の電子回路設計にはUSB半導体チェッカが付属しています.この基板を使う前に,電源供給や接続環境を確認します.ボードの電源は付属のACアダプタを使用し,電圧・電流のスペックにしたがって供給してください.ショート保護が働くかも確認し,安全性を確保します.
ボードの電源を入れると,電源用LEDが点灯し,マイコンに書き込まれたソフトウェアによってCPUのLEDが点滅します.この点滅が確認できれば,マイコンが正常に動作しており,ソフトウェアも書き込まれています.
ドライバとソフトウェアの準備
実習では,USBの接続確認とデバイス・ドライバのインストールが必要です.付属のソフトウェアはオープン・ソースで提供され,Windowsだけでなく,PythonやExcel,MacやLinuxでも動作可能です.CLIインターフェースが備わっており,ヘルプ・コマンドで内部のコマンドを確認できます.
フラッシュ・ライタは基板上のマイコンの書き換え用ツールとして提供され,オリジナルのファームウェアの書き込みが可能です.SimpleSMUは実習で使用する主要なツールで,起動後に通信が正常であれば電圧や電流の初期値が表示されます.
回路構成と測定準備
実習用基板には2チャネルの測定回路があり,チャネル1は0から100mAまでの電流源と0から10Vまでの電圧源をジャンパで切り替え可能です.チャネル2は0から10mAまでの電流源があり,同様にジャンパで切り替えます.出力はチャネル1・チャネル2・グラウンドに接続されます.
- 電流源・電圧源の切り替え:ジャンパで選択
- 電圧測定:出力電圧を確認して記録
- 電流測定:出力電流を確認して記録
- 通信確認:SimpleSMU上で0V0mAh表示を確認
- デバイス・ドライバ:USB接続が正しく認識されているか確認
DAC回路やスコープ回路の一部は予算上削除されていますが,実習には影響しません.各測定手順に従い,$V_{in}$やI$^$2Cなどの信号を正確に扱い,微小電流回路や高電圧回路の安全性を常に意識してください.
これらの準備を整えることで,USB半導体チェッカを用いた実習で初歩的な電子回路設計を安全かつ効率的に学ぶことができます.
〈著:ZEPマガジン〉参考文献
- [VOD]高速&エラーレス!5G×EV時代のプリント基板&回路設計 100の要点,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [VOD] Before After! ハイパフォーマンス基板&回路設計 100の基本【パワエレ・電源・アナログ編】/【IoT・無線・通信編】,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [Book/PDF]デシベルから始めるプリント基板EMC 即答200,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [VOD/KIT]ポケット・スペアナで手軽に!基板と回路のEMCノイズ対策 10の定石,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [VOD]事例に学ぶ放熱基板パターン設計 成功への要点,ZEPエンジニアリング株式会社.