ZEPマガジン

2025年10月4日号
両面より片面有利!サーマル・ビアの熱分散効果
TO252パッケージで計算してみた

片面基板は,放熱パッドの面積が大きくても裏面に銅箔がないため熱が拡散しにくい.両面基板は,表面の放熱パッドと裏面の銅箔が熱を分散する経路を形成する

2025年10月3日号
放熱フィン数の最適解
多すぎても性能が出ない

ヒートシンクのフィンを増やすことで表面積は増すが,間隔が狭くなると風の流れが阻害され,逆に熱抵抗が増加する

2025年10月2日号
大電力素子の放熱術
TIM経由筐体と冷媒伝搬・空冷

目標熱抵抗が1K/W以下の発熱量の大きい大電力デバイスは,ヒートシンクやファンを組み合わせて熱を効率的に外部に逃がす必要がある

2025年10月1日号
基板の熱設計複雑な計算はExcelで
転ばぬ先の杖熱源と経路を事前計算

複数の熱源がある基板上での熱分布は各部品の発熱量,表面からの放熱条件に依存し,温度によって放熱率が変わるため,連立方程式を解く必要があり,手計算では解析が困難

2025年9月30日号
放熱設計の第1歩部品単体の熱抵抗管理
放熱器?水冷器?早期検討が成功の鍵

熱対策は,まず部品単体の熱抵抗を理解することから始まる.単体熱抵抗とは,部品自身がもつ冷却能力を示す指標

2025年9月29日号
クルマやスマホの筐体放熱術
部品上面接触,基板裏面接触,部品の反転取付

筐体を熱経路として活用する方法が広く用いられている.放熱経路は部品上面,基板裏面,部品の反転取付の3種類

2025年9月28日号
拡がり熱抵抗と接触熱抵抗に注目
放熱器設計の基本

小形部品は,ヒートシンク・ベース上で温度差が生じやすい.ヒートシンク・ベースを厚くしたり,熱伝導性の高い材料を使って拡がり熱抵抗を低減するべき

2025年9月27日号
ICの放熱経路90$\%$は基板へ
パッケージ3種を比較//PBGA/QFP/QFN

放熱はトップ面,サイド面,ボトム面の3つの経路に分かれる.自然空冷条件下ではボトム経由で基板に伝わる熱が圧倒的に多くなる

2025年9月26日号
熱伝導シートのいろいろ
液材,シート材から相変化材まで

熱伝導シートTIMは,柔らかいシート材,液状のギャップ・フィラ,固化タイプの接着材,熱を加えると相変化を起こす材料など多様化している

2025年9月25日号
熱伝導シート選びの基準は「熱伝導率と接触圧力」
硬さによる性能の違い

発熱部品と放熱板をつなぐ熱伝導シート TIMは,その熱伝導率が大きければ性能がよいと考えがちだが,接触熱抵抗の影響が無視できない

2025年9月24日号
未然に大トラブル回避!電卓でまず計算「全消費÷表面積」
300Wm$^$2以上なら早めの設計見直し

熱対策の最初の確認作業は,基板の面積あたりの発熱密度,すなわち熱流束を計算.計算式は「基板に搭載された部品の総消費電力÷基板の表面積」

2025年9月23日号
熱対策ターゲットの絞り込み
全部品の表面積と熱抵抗をデータ化

定量的な放熱設計においては,全部品の外形寸法,消費電力,許容温度を把握し,周長や表面積を計算することで,部品ごとの放熱能力を数値化する

2025年9月22日号
高密度時代の熱対策技術
ヒートパイプから液冷まで

SoCやパワー・マネジメントICなど特定デバイスに発熱が集中する傾向が強まっており,1チップで300Wから400Wを消費するケースもある

2025年9月21日号
強制空冷時の放熱器の包絡体積
風速vs騒音トレードオフと最適解

強制空冷時の放熱性能はヒートシンクの熱抵抗と包絡体積で評価できる.風速を上げれば必要な包絡体積は小さくなる一方で騒音が増えるため,風速と騒音のトレードオフを理解すべき

2025年9月20日号
間違いだらけの熱伝導シート選び
熱抵抗と熱伝導率の違い

熱伝導シートは,熱伝導率が高ければよいと考えがちだが,熱抵抗や圧力特性によって実使用時の性能が大きく変わる

2025年9月19日号
冷却能力は熱流束÷熱伝達率
温度上昇分を求める式

熱設計では,部品温度を直接の設計目標とするのではなく,熱抵抗と熱流束を指標にすることが重要

2025年9月18日号
設計目標は温度ではなく熱抵抗
初めの一歩は全熱源の熱抵抗の算出

熱設計に必要な条件は,許容温度,周囲温度,発熱量の3つ.これらを1つの値としてまとめたときに得られるのが目標熱抵抗

2025年9月17日号
初歩のヒートシンク設計 3つの熱抵抗を決める
本体,ベース面の拡がり,接触

ヒートシンクの設計を考えるときに重要なのは温度そのものではなく,目標熱抵抗を明確にすること

2025年9月16日号
放熱設計=熱抵抗設計
ニュートンの冷却法則と放熱設計の基本

1701年にニュートンが提唱したニュートンの冷却法則は,物体が周囲に放出する熱量が温度差に比例するという経験式

2025年9月15日号
リボン・ケーブルの放射電界強度
プリント基板EMC Q&A

平行なリボン・ケーブルに意図的にグラウンドを追加すると不平衡が上がり放射が低減される