ZEPマガジン

2025年6月6日号
GNSSコンパスとIMU,それぞれの姿勢角測定特性
姿勢角測定に向くのは?

GNSSコンパスとIMUは,特性が異なるが補完的に用いることで高精度な姿勢角測定が可能.リアルタイム処理を行う際にはGNSSの遅延とIMUのドリフトに配慮した設計が重要

2025年6月5日号
高精度GNSSコンパス 飛行機への実装
リアルタイム処理 vs 後処理

リアルタイム処理によるGNSSコンパスの運用では,安定した通信と高いFIX率により,後処理に比べて連続性の高い測位結果が得られることを確認

2025年6月4日号
GNSS測位方式のいろいろ
単独/相対/搬送波/スタティック/キネマティック

GNSS測位の方式は,使用するGNSS受信機の数や,観測対象が固定か移動か,さらに処理方式がリアルタイムか後処理かによって分類される

2025年6月3日号
GNSSコンパスとINSによる方位角推定の比較
GNSSコンパスで真北を捉える

GNSSコンパスはINSと同等の方位角精度をもちつつ真北基準の出力も可能.GNSS由来の基線ベクトルに絶対的な意味があることを意味し,航法精度や地図基準の整合性を向上させる

2025年6月2日号
移動基地局方式による飛行機搭載GNSSコンパス
2台のアンテナとレシーバを搭載

GNSSコンパスを飛行機に実装すると2台のアンテナ間の基線ベクトルを基に高精度な姿勢推定が可能.移動基地局方式の採用で,機体で完結した飛行中のリアルタイム姿勢測定を実現

2025年6月1日号
GPS衛星からの信号は光より遅い
電離層や大気圏の影響

電離層や対流圏による減速や屈折が発生するため,GPS信号は真空中の光速では到達しない.光速度不変という原理は真空中だけの話

2025年5月31日号
遠方にある基準局との間でも高いFIX率
後処理キネマティック解析

後処理キネマティック解析では,2周波GNSSを用いることで,遠方にある基準局との間でも高いFIX率を維持できる

2025年5月30日号
電離層・対流圏遅延の相殺
cm級の精密測位を支える相対測位

単独測位では移動局だけを用い,GPS衛星からの信号をもとに位置を推定するが,大きな誤差が含まれている.代表的な誤差要因は,電離層や対流圏による遅延,受信機のクロック誤差など

2025年5月29日号
相対測位による誤差の相殺メカニズム
cm級測位のための相対測位

2局間の信号の違いを利用して共通の誤差成分を相殺する相対測位は,クロック,軌道,大気の誤差を打ち消すことで,cm級の精度が実現する技術

2025年5月28日号
RTKLIBによる後解析キネマティック測位
GNSS測位のデータ処理

RTKLIBを用いた後解析キネマティック測位の実測で,2周波GNSSモジュールによって高いfix率とcm精度の測位が実現できることを確認

2025年5月27日号
GNSS測位の誤差要因 衛星クロック誤差や軌道誤差
GNSS測位を阻む代表的な誤差要因

GNSS測位の精度は,衛星クロックのずれに大きく左右される.誤差は補正情報である程度抑えられるが,相対測位や高精度モデルの利用により,さらなる精度向上が可能

2025年5月26日号
GNSSレシーバのデータ処理ソフト RTKLIBの活用
ublox-RINEX変換から可視化まで

RTKLIBは,u-bloxなどの受信機が出力する独自バイナリ形式(*.ubx)を標準的なRINEX形式に変換する機能など,さまざまな受信データ処理用のライブラリ

2025年5月25日号
GNSS放送データ「航法メッセージ」の中身
時刻/衛星位置/軌道/補正データほか

GNSSの測位精度は,航法メッセージに含まれる補正係数の正確な適用によって支えられている.衛星クロックと電離層という2大誤差要因を補正することが,数m以下の測位精度を達成する鍵

2025年5月24日号
多周波対応GNSSレシーバの信号処理
整数値バイアスの決定

多周波GNSSを活用することで,解の探索範囲が広がり,FIX解の導出が容易になる.差周波を用いて実用的なcm精度の測位が現実的となる

2025年5月23日号
空力と高精度測位の両立を目指したアンテナ選定
RTKレシーバ用アンテナ スタック型パッチとヘリカル

GNSS測位の品質を決定づける基準値「搬送波対雑音比」が40dBHz以上になるように,アンテナや受信環境を整備することで,安定したRTK測位の実現が期待できる

2025年5月22日号
GNSS衛星の搬送波位相で高精度測定
L1帯 1575.42MHzの搬送波の波長は約19 cm

搬送波位相測位の鍵は,見えない「整数値バイアス」の決定.この整数がわかれば,GNSSはmm単位の精度で距離を測定できる

2025年5月21日号
GNSSモジュールの実装
高周波センスで基板設計

GNSSの信号周波数は1.2~1.6GHz程度であり,この帯域では信号線がアンテナや受信回路へと伝送される際に,インピーダンスの不整合や不要放射などの問題が発生しやすくなる

2025年5月20日号
各GNSS衛星までの距離算出
GNSS測位のメカニズム

GNSS測位では,複数の衛星からの信号の到達時間差を用いて位置を求める.この際に得られる擬似距離は,時刻オフセットや大気補正などを考慮して処理する

2025年5月19日号
GNSSレシーバ利用の注意点
0 4°精度GNSSコンパスの実験と製作

連続位相を必要とするアプリでは週またぎ時のリセット挙動を把握し,適切なGNSSモジュール選定と事前テストを行うべき

2025年5月18日号
GNSS衛星までの距離算出法
0 4°精度GNSSコンパスの実験と製作

GNSSコンパスの高精度化には,擬似距離の正確な取得と,搬送波位相解析によるミリm級の距離測定が鍵を握る