3GHzネットアナNanoVNA入門 2GHz帯LNA基板のSパラ解析

コプレーナ/FET/BPFをQucsStudioに実装

Sパラメータを使った高周波回路のシミュレーション


図1　コプレーナ・ウェーブ・ガイド（CPWG）は，高周波信号用の伝送路です．この線路を用いて低雑音アンプ（LNA）をQucsシミュレータ上で設計し，伝達係数 $S_{21}$ と反射係数 $S_{11}$ を評価．画像クリックで動画を見る．または記事を読む．［提供・著］知念幸勇詳細：［VOD/KIT］3GHzネットアナ付き！RF回路シミュレーション＆設計・測定入門

図1　コプレーナ・ウェーブ・ガイド（CPWG）は，高周波信号用の伝送路です．この線路を用いて低雑音アンプ（LNA）をQucsシミュレータ上で設計し，伝達係数 $S_{21}$ と反射係数 $S_{11}$ を評価．画像クリックで動画を見る．または記事を読む．［提供・著］知念幸勇
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コプレーナ・ウェーブ・ガイド（CPWG）は，高周波信号用の伝送路です．この線路を用いて低雑音アンプ（LNA）をQucsシミュレータ上で設計し，伝達係数 $S_{21}$ と反射係数 $S_{11}$ を評価します．この回路設計には，以下の要素が含まれます．

設計段階では，QucsStudioシミュレーションにより素子の性能を評価します．

ベンダ提供のSパラメータ・ファイルを取得
ベンダが提供するSパラメータ・ファイル（.s2p形式）をダウンロードし，回路シミュレーションに組み込みます
回路図への組み込み
QucsStudioの「S parameter file」コンポーネントを活用し，回路内にSパラメータ素子を配置します．各素子のプロパティを編集して，適切な寸法や基板条件（例：$\varepsilon_r=4.2, h=1.6\text{mm}$ など）を設定します
シミュレーションの実行
回路にCPWG伝送路を追加し，0.1GHz～3GHzの範囲でSパラメータを計算します

NanoVNAを用いて得られた測定結果と，シミュレーション結果を比較することで，設計の妥当性を評価します．

CPWGの寸法を最適化することで，伝送性能を向上させることができます．CPWGは，以下の特徴をもつ伝送路技術です．

設計時には，基板材料や寸法設定が重要です．誘電率 $\varepsilon_r$ や導電率 $\rho$ を考慮したシミュレーションを行うことで，最適な性能が得られます．〈著：ZEPマガジン〉

沖縄高専名誉教授，GLEX代表（教育・研究コンサルタント）
(株)東芝にて光通信用半導体・送受信器の開発，高周波デバイスの応用技術などに25年間従事．国立沖縄高専にて，アナログ・ディジタル電子回路，高周波回路の講義などに12年間従事．専門領域：光通信，無線工学，半導体工学, バイオ・エレクトロニクス(工学博士，第一級陸上無線技術士，電気通信主任技術者）